(学生インタビュアー 北海道大学 福井麻里)
創業の経緯について教えてください。
私は中学校を卒業して船乗りを目指して学校に行き、20歳から21歳の間に航海で1年間日本を離れていました。帰国後北海道に戻ってきて働きはじめたら、周りの人達が機械のように決められたことをしているように見えて、とても違和感を覚えました。今考えると自分がその環境についていっていなかっただけなのですが、そのときは「自分は普通の人とは合わない!」と思ってしまったのです。
その後、学校に行きなおして、再度就職をしましたが、その感覚は変わりませんでした。「自分はみんなに染まりたくはない、生き生きしたい」と、当時は会社を辞めることばかり考えていました。また、お店にいって食事がおいしくなかったらもう二度と来ないというのではなくて、そのお店を買収してもっと美味しいお店に変える、みたいに純粋に自分が力を100%発揮できる組織が欲しいと思っていました。バブル全盛期の平成2年、周囲は浮かれていたけれど、私は孤独感を感じていました。孤独だったから独立すればもっと孤独になれるかな、とも思いましたが、自分が働きやすい環境を作るために、自分で会社を作ったわけです。
なぜ北海道で創業されたのですか?
私はずっと北海道から離れて東京で働いていたので郷愁もありました。また、インターネットの時代だったから場所は東京でなくてもよかったのです。むしろ札幌に住めば東京のように満員電車に2時間も3時間も揺られて通わなくてもいいし、終電を気にしなくてもいい。だったら拠点を札幌にし、東京に行って打ち合わせしたほうが面白い存在になれるかな、と思いました。前日に、明日打ち合わせをすると決まったら、朝飛行機に乗っていけばいいですしね。今でこそそういう働き方は普通だけど、当時はインターネットのはしりだったから、驚かれました。でも絶対そういう時代が来るって思っていました。
「システムケイ」の「ケイ」はジャンプのK点のこと。これは札幌にいるということの証しとしてつけたのです。札幌に住むのはデメリットもメリットもあるけれど、移してしまえばなんでもないことでした。
現在会社として力を入れていることはどのようなことですか?
カメラです。トップシークレットで言えないのですが、まさに今社会を変えようとしているプロジェクトがあります。このアイディアが通らなかったら会社をつぶしてもいいと思うぐらいの気持ちでビジネスしようとしています。うまくいけば世界中にわれわれのシステムが売れるかもしれない。でも失敗したら会社を辞めようと思うくらいのカメラにおける大革新なのです。これからは映像の時代です。インターネットだってブログだって、You Tubeだって映像ですから。この読みは間違いないと思います。
そのようなアイディアはどこから出てくるのですか?
もともと発想力があるわけではなくて、世界中調べたマーケティングデータからアイディアを思いつきます。日経新聞の見出しを毎日見て、誌面によく出てくる言葉はヒントにします。「安心・安全」とか、「BRICS」とか、「団塊の世代」などいろいろなキーワードから、どんな商品が世の中に求められているのか、みんなが何に困っているのかを考えます。データがなければアイディアは出てきません。また、一方でどんなにいいアイディアでも売れなきゃ意味が無い。一つのものを市場に出すにあたっても、どれくらいの量を作るのか、代理店の収入はどれくらいにするのか、価格をいくらに設定して、年間の売上げをどれくらいに設定するのかについても考えなければならない。アイディアだけじゃ絶対にだめなのですよ。どうやって売るかまで考えないとプロじゃない。社会に受け入れられないものを作っても仕方がないのです。
実際に商品を販売する際や、お客様と接するときに大切にしていることは?
まず、正々堂々とビジネスをすること。大きなビジネスになればなるほど、駆け引きはせず正々堂々とビジネスをします。自分がどういう規模のビジネスをするかによっても、大事なことは変わってくるとは思うけれど、ビジネスが大きくても小さくても信頼や思いやり、裏切らないということは大事です。私はそれにとても気をつけています。
もう一つはインパクトを与えること。たとえばメンバーが30人のサークルがあったとして、その中に一人だけ不思議な人がいたら気になって忘れられないでしょう。一流企業の有名な社長がいたら、印象付けたいから会った瞬間に何でもしゃべります。普通の人は「社長、テレビで見たことがあります」。なんていうのかも知れないけど、それでは印象に残りません。いかに印象を相手に残すかなのです。相手に失礼に当たりそうなことも言いますが、だいたい功を奏しています。
人を見る目は経験を重ねることによってついてくるのでしょうか?
良い仲間に出会う、良い関係を作っていくといったことが大事だと思います。いつも心がオープンでニュートラルでないとダメです。信頼はそういったところから生まれるのだと思います。
今までお仕事をされてきた中で、良かったと思うのはどのような時でしょうか?
創業のころと今は違います。最初はお金が入金されたときとか、システムが納品されたときなどでした。でも今は毎日が心地いいです。自分が考えたアイディアを自分の意思で形にすることができて、まずそういう会社にいられることが幸せです。あとはいい友達がいっぱいいること。商売を通じての友人でもお互いの売上だったり、いろんな意味で助け合ったり、がんばったりして、今を生きるということに必死になれる、そんな友達がいることが幸せだなと思います。苦しいこともいろいろとありますが、今、毎日が苦しくて、毎日が楽しいです。
鳴海社長が一緒に働きたい、と思うのはどういう人ですか?
一言で言うと仕事が好きな人でしょうね。あとはやっぱり目標のある人。会社を作るでもよいし、偉くなるでもよいし、良いシステムを作るでもよいし。目標が明確な人のほうが話しやすいです。
採用面接のポイントは?
話したいことを自分で整理してちゃんと説明できるかはとても重要です。一生懸命自分の言葉を大事にしてしゃべる人もいいですね。あとは履歴書の字。下手でもいいからきれいに書けていれば、思いがどれだけ入っているかわかります。面接では面接官とたくさん話した方が良いと思います。インパクトが必要なので、しゃべりすぎというくらいのほうがよいです。うちはルーティンワークをやってもらうために入ってもらうのではなくて、自分で物を作り出す、つまり想像する力を期待しているので、それを見せるためには自分の意思を伝えるとか、信念を伝えなければだめです。面接官は100人も200人も見るのだから、服装とか髪型じゃなくて、自分の言動とか熱意で相手に印象付けてください。
それから会社を選ぶのであれば、自分を育ててくれるような会社がよいですよね。SEはJavaが出来ればよい、というわけではありません。そんなものは少し訓練すれば誰でも出来ます。私は人間性こそがスキルだと思います。人間性を高めてくれるような会社のほうがよいと思います。面接だからって卑屈になる必要はありません。私が選んでやる、くらいの気持ちのほうがこちらも採用したくなります。
株式会社システムケイ http://www.systemk.co.jp
創立/平成3年2月25日 資本金/370,350千円 代表者/鳴海 鼓大 事業内容/受託システム開発事業、ネットワークカメラ事業、インターネット関連パッケージ事業 社員数/41名(平成19年1月現在) 本社所在地/〒065-0015 札幌市東区北十五条東一丁目2番24号 TEL/011-704-4321


